■経営 自社の事業内容(強み等)を整理してみよう
 生産性を向上させ経営力を高めて会社を継続発展させるためには、自社の特徴や強みは
何か、それが利益にどうつながっているのかといったことを客観的にとらえ、経営を掘り下げ
てみることが必要です。
1. 事業を評価する4つの着目点
金融機関では融資を検討する際、担保や保証に過度に依存せず、会社の事業内容や成長
可能性を重視する「事業性評価」を実施することを、金融庁から指導されています。
事業性評価では、財務情報(売上高や限界利益、キャッシュ・フローの増減など)とともに非
財務的な情報を分析して、目に見えない強みを評価することが励行されています。
その際の視点として、次の4つの着目点があります。
   1.経営者への着目
   2.事業への着目
   3.関係者への着目
   4.内部管理体制への着目
会社の継続的な発展のためには、自社の事業の特徴や強みは何かを客観的に掘り下げて
みることが必要です。この機会に、金融機関が着目する4つの項目に沿って整理してみては
いかがでしょうか。
2. 事業の特徴や強みを書き出す
 企業において、自社の事業の特徴や強みをきちんと客観的につかんでおくことは、融資を
受ける場合のみならず、経営計画を作成する際の資料に活用できるなど経営に役立ちます。
「我が社の事業内容(強み等)を把握するシート(例)」などを参考に整理しておきましょう。
参考:「我が社の事業内容(強み等)を把握するシート(例)」
具体的な項目 記入欄
  経営理念
  経営ビジョン(3〜5年)
  将来の目的(事業承継の予定)
  自社のビジネスモデルの特徴
  主力商品・主力サービスは何か
  技術力・販売力などで他社より優れ @
  ているところを3点あげる A
   B
  自社の製品やサービスで改善可能な @
  ことを3点あげる A
   B
  開拓可能な潜在顧客
  ビジネスチャンスとなる世の中の動き @
  (法律改正など)を2点あげる A
  ライバル会社の動向
  商圏と主要な取引先の推移
  月次業績を速やかに把握して経営に
  活かす体制
  IT化による効率化の可能性
  社員の年齢分布
  社員の育成方法の現状と課題
【参考】 金融庁HP:「担保・保証に必要以上に依存しない融資の促進に向けた事業者向け
パンフレット『円滑な資金供給の促進に向けて』について」 他
http://www.fsa.go.jp/news/27/ginkou/20150730-1.html