会社は黒字でなければ存続できない
貸借対照表は、各月末、期末の会社の財政状態を表します。どこから資金を調達し、
その資金が何に使われ、現在、どのような姿になっているかがわかります。
会社の資金(資産)を増加させる要因は次の3つしかありません。
     ①借入をする
     ②資本金を募る
     ③利益を出して留保する
1. 負債・純資産の増減を確認する
 貸借対照表の各科目の増減金額が資金繰り状況を示します。前月末や前期末との比較、
前年同期比較などで確認することができます。
 資金の調達源泉である負債科目の増減金額は、新たに資金を借りた(調達した)金額、
もしくは、返した(返済や支払いをした)金額、を表しています。
 たとえば、借入金の科目残高が減少していれば、会社は1年間で借入金を返済し、その
分手持ち資金を減少させたということです。純資産の部の増加は、新たに稼ぎ出した
利益を留保したことで、資金を調達したことを表します。
 ・資金を借りた→負債の増加→資金の増加→資金が調達された
 ・資金を返した→負債の減少→資金の減少→資金が返済された
 ・利益を留保した→純資産の増加→利益で資金を増加させた
2. 負債・純資産の増減の着眼点
①「 負債・純資産の部」の合計は増加(資金調達)したか、減少(資金返済)したか?
② その増減の理由を、負債・純資産の部の科目ごとに分析したか?
③ 仕入債務が大きく増減していないか、支払い漏れ、遅延はないか?
④ 借入金はいくら増減したか、銀行別の借入金残高明細を確認したか?
会社の経営基盤を安定させるには、黒字化をはかり、内部留保を自己資本としてできる
だけ蓄積させなければなりません。