| (株)扇四呉服店(滋賀県近江八幡市)の家訓 |
| 私の友人の老商に店の衰退の原因は何かと質問すると、 |
| 老商は次のように答えた。 |
| 「適切な場所を選び、適切な商品を商い、その際、利益を薄くして得意客を敬い、 |
| 質素倹約を旨として、主人は油断することなく、また使用人は骨身を惜しまず働く。 |
| これこそが家業が発展する基本であり、その基本を行えば、お客は集まり、店は |
| 必ず盛んになる。 |
| そのようにして大店となり、財を成し、蔵が建つほどになり、親族は敬い、同業者 |
| も従うようになると、その店の権威は高くなる。 |
| そうすると、主人はそれを誇るようになり、使用人も怠けるようになる。この時に |
| 衰退の兆しが現れるものだ。 これが世の道理である。 |
| だから、家業が成功して盛んになってきた時には、主人も使用人もすべて勉励を |
| 心がけ、決して油断なく一日中栄利が増えるようにすれば、ますます家業は盛ん |
| になる。 |
| これに反して、主人も使用人も驕って威を奮い、日々安心して家産は永久になく |
| ならないと思い、そのうちに秋風が吹くことを知らないでいると、衰退が始まるもの |
| であり、俄に問題が起きて、初めて衰退を知ることになる。 |
| その段階では、もはや挽回することはできない。この分かれ目を知るのは大変 |
| 難しい、しかし私はあなたのために一言助言しよう。 |
| 貴賎貧富にかかわらず、他を軽侮する気持ち、驕りが心に起こったら、その時 |
| が衰退の始まりであり、衰退をもたらす諸々の問題はここから起こってくるものだ」 |
| この言葉は間違いのない真理であると深く感じ、ここに世の人々に知らせる |
| ものである。 |
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| 2015年TKC会報2月号 税理士法人報徳事務所インタビュー記事より |